スペースキューブ一級建築士事務所

敷地は北側が道路、南側が水路に面した南北に細長い形のため、建物は土地の形状に沿った細長い平屋建てとし、重厚感のある大屋根を設けて高さを抑えた造りとしています。外観は落ち着いた町並みに調和するよう色のトーンを抑えて質感のある塗り壁、木、コンクリートを用い、ファサードにおいては料亭のような静かな佇まいを演出しました。内部は建物の中間に中庭のような機能を持つテラスを設けて内と外を緩やかに繋ぐ空間としています。朝になると中庭テラスから光が差し込み、家全体が朝の清々しい雰囲気に包まれます。また、各部屋の引き戸を開け放てば建物の南側に設けたもう一つのテラスへ向かってひと続きの空間となります。リビングダイニングは天井の高さを変えて空間の変化を意識するようにしました。ダイニングとの段差には間接照明を設けていてリビングの傾斜天井を柔らかな光で照らしています。